皆様こんにちは。
ことのは、中小企業診断士の山下典明です。

 

先日、お客様からのご要望で、キャリアパス設計に関するコンサルティングを実施しました。

今回のお客様事業所では、、、


  1. キャリアパスは設計済み
  2. 処遇改善加算(Ⅰ)適用済み

事業主の方は、非常に勉強熱心な方。様々な研修に参加なさり、経営計画は勿論のこと、キャリパス設計も着手。上記2にあるように「処遇改善加算(Ⅰ)」も適用済み。

これだけを読めば、特に問題はなさそうですが、、、

設計したキャリアパスをいざ現場へ持ち込む段階で、「本当に運用できるのか?」「今後、離職率が高まるのでは?」「今後、人材採用が難しくなるのでは?」と感じたそうです。

そこで、外部の意見も聴きたいとのことで、お声掛けいただきました。

 

事前に「キャリアパス設計」をお送りいただき、私なりに分析したところ、


  1. 処遇改善加算の要件を満たしている
  2. 精緻に記述されており役所ウケは良さそう
  3. あるべき姿は示されている

一方で、


  1. あるべき姿は羅列されているが、業務ごとに分類されていない
  2. 現場が具体的に何をすればよいのか分からない
  3. どうすれば昇格できるのか分からない
  4. 研修受講の意味が把握しにくい
  5. 現場の足並みを揃える上で説得材料に欠ける

とういうことが見えてきました。

しかし、資料から見えることには限りがあります。したがって、上記を脳裏に踏まえた上で困っていること不安に感じていることヒアリング具体的な解決策を検討していきました。そうするとやはり、上記「a~e」が問題であることが、浮き彫りになってきました。

話を進めていく中で、現場には「何ができなければならないか」について、現場職員が独自に作成したもの(以下「現場ToDo」と呼ぶ)があることが判明。しかし、現状のキャリアパスは、これを組み込むことなく設計されている様子。よって、双方における整合性(乖離の度合を診ながら、擦りあわせを行っていくことにしました。

それにしても、このように設計と現場に乖離があったとしても「処遇改善加算(Ⅰ)」が認められてしまうという現実、いかがなものでしょうか。役所による審査の限界を感じます。

「こうすれば役所審査はパスする!」「どうすれば現場職員はキャリアアップする?」、前者は経営者だけで作成できそうですが、後者は現場を巻き込まなければ難しそうです。

今回は、「現場ToDo」が存在しているので、キャリアパス運用に現場を巻き込んでいくことは、比較的スムーズにいくのではないかと予想しています。そのための擦りあわせ、上手くことを運んでいきたいと思います。

to be continued


※作業の流れ(簡易図) 作成:山下典明

バックナンバー
 キャリアパス設計(01.はじめに)
 キャリアパス設計(02.設計と現場の乖離)
 キャリアパス設計(03.職場文化との融合)
 キャリアパス設計(04.理想形を探す)
 キャリアパス設計(05.職位の設定)
 キャリアパス設計(06.業務の分類①)
 キャリアパス設計(07.業務の分類②-1)
「ぱっと見で分かりやすいですか」
 キャリアパス設計(08.業務の分類②-2)
「何がどの程度できなければならないのか伝わりますか」
 キャリアパス設計(09.業務の分類②-3)
「書面を基に適度な目標設定ができますか」
 キャリアパス設計(10.業務の分類②-4)
「業務が網羅されていますか」
 キャリアパス設計(11.業務の分類②-5)
「運用できていますか」
 キャリアパス設計(12.教育訓練体系図①)
「まずは列挙、作成してみる!」
 キャリアパス設計(13.教育訓練体系図②)
「やるべきはどれか?」
 キャリアパス設計(番外編.事業主の想い)

中小企業診断士 山下典明


 
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