皆様こんにちは!
社会保険労務士法人「ことのは」
中小企業診断士の山下典明です。


  • 合理的経路および方法であること
  • 業務の性質を有するものを除いくこと
  • 逸脱中断の間を除くこと

ケース

  • 実家から職場に通っている。
  • 父親の運転する車に同乗して通勤している。
  • 同乗中、事故に遭いケガをしてしまった。

結論

  • 通勤災害の対象となる。

さて、通勤災害とは・・・労働者が「通勤」により被った負傷、疾病、障害又は死亡のことです。

この場合の「通勤」とは、就業に際し、下記1~3に掲げる移動を、「合理的経路および方法」により行うことです(業務の性質を有するものを除く)。

  1.  住居と就業の場所との間の往復
  2.  就業の場所から他の就業の場所への移動
  3.  住居と就業の場所との間の往復に先行し、又は後続する住居間の移動

合理的方法」とは、下記等が該当します。

  • 鉄道、バス等の公共交通機関を利用
  • 自動車、自転車等を本来の用法に従って使用
  • 徒歩

誰が運転していたのか?」までは、問われていません。

なお、移動の経路を逸脱し、又は移動を中断した場合には、逸脱又は中断の間及びその後の移動は「通勤」とはなりません。ただし、逸脱又は中断が日常生活上必要な行為であって、厚生労働省令で定めるやむを得ない事由により行うための最小限度のもの である場合は、逸脱又は中断の間を除き「通勤」となります。

逸脱中断例外となる行為

  • 日用品の購入その他これに準ずる行為
  • 職業訓練、学校教育法第1条に規定する学校において行われる教育その他これらに準ずる教育訓練であって職業能力の開発向上に資するものを受ける行為
  • 選挙権の行使その他これに準ずる行為
  • 病院又は診療所において診察又は治療を受けることその他これに準ずる行為

もう少し、具体例を見ていきましょう。

例えば、父親が子を職場まで送り届けた後、父親が単独で事故に遭った場合、父親に通勤災害は適用されるのでしょうか?

  • 合理的な経路であれば「適用される」可能性が高い。

 

自宅、子の職場、父の職場、全てが一直線上にあれば、「合理的経路」になり得ます。


具体例1:一直線上に父子の職場がある場合

  • 父子共に「合理的経路」と判断される可能性が高い。
  • 父子共に「通勤災害」が適用される可能性が高い。

 

しかし、自宅「渋谷」、子の職場「品川」、父の職場「東京」だとすれば、「合理的経路」にならない可能性が高いです。


具体例2:一直線上に父子の職場がない場合

  • 子を送迎中の事故 ⇒ 子「合理的経路」だが、父「合理的経路」ではない。
  • 子を送迎後の事故 ⇒ 父「合理的経路」ではない。
  • よって、父の「通勤災害」が適用される可能性は極めて低い。

 

【注意】あくまでも上記図解はイメージです。高速道路の利用等で経路が曲線となり、直線距離よりも長距離となる可能性もあります。必ずしも「直線=合理的」ということではありません。都度、判断することになります。


子が実家暮らしであり、送迎するケースもあるかと思います。上記「具体例2」のようなケースで父が負傷、働けなくなった場合、良かれと思い行っていたことだとしても、通勤災害否定される可能性が高いです。

もし、所属従業員で、このようなケースに該当する方がいる場合、そのようなリスクを負っていることを、説明しておいた方が良いでしょう。

  • リスク(通勤災害が否定される)説明
  • 合理的経路・方法会社への申告(子送迎を含まない経路)

えっ、通勤災害、適用されないの?」「会社は認めたよね!?」など、勘違いや余計なトラブルが発生しないよう、会社側は従業員へ十分な説明をしておく必要があります。少なくとも、「合理的経路方法会社への申告」、ここだけは確実に押さえておきましょう。そして、その経路方法疑わしいときは、しっかりと確認をするようにしてください。

 

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中小企業診断士 山下典明


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